そもそも「音」とはなんでしょうか。簡単に言うと「空気の振動」です。楽器などを鳴らすと、楽器の弦やリードといった振動体が振動して空気を震わせます。一秒間に振動する回数が少ないほど「低い音」多いほど「高い音」といわれます。
上の図を見てください。人間の耳で聞こえる音の範囲は0Hzより上からだいたい20000Hzぐらいまでです。年齢と共にこの可聴範囲はどんどん狭くなって行きます。実際に私(42歳)は15000Hz程度までしか聞こえません。ところが私の子供たちはもっと高い音を聞くことができます。こういったことは年齢により誰にでも起こることです。また、大きな騒音の発生する仕事(例えば飛行機のそばで働いている人やスタジオなどの大音量を出すところで働いている人など)に従事している方はこの可聴範囲がさらに狭くなっていることが多いそうです。
テレビなどでよく耳にする「ぴっぴっぴっ ぽーん」という時報の音の始まりの「ぴっぴっぴ」は440Hz。終わりの「ぽーん」は倍の880Hzです。この440Hzという音の高さは非常に重要で、楽器のチューニングなどにもちいられます。音階としてはいわゆる「ラ(A)」の音です。この音を中心とした上下2オクターブ程度が通常の人間が声としてだせる音域と考えて差し支えないと思います。
黄色く塗りつぶしてある範囲は、ピアノの出せる音域です。いわゆる帯域といいます。もちろんピアノは自由に周波数を変化させられないので、鍵盤をたたいて出る一番低い音が「27.5Hz」一番高い音が「4186Hz」までの88の音を出すことができる非常に帯域の広い楽器といえます。言い方は変ですが通常の楽器は3オクターブ程度の帯域しかないのが普通です。